《経営革新計画事例》大局的な大きな流れを読んで設備投資・教育投資を実施(スズキ機工(株)2026年09月05日 19:35

小田原コンサルティンググループの一員として 小田原箱根商工会議所メールマガジンVol. .539に寄稿した記事です。

-----------以下、寄稿内容

 スズキ機工(株)は、1976年創業、千葉県で産業用自動機器事業を手掛ける会社です。主力の食品機械事業の他に、新たにコア顧客の現場の課題を解決する汎用性の高い自社商品を開発製造販売する事業を立ち上げるべく、平成30年6月から令和4年6月までの4年間経営革新計画に取り組みました。

 具体的な活動内容として、1.金属加工の内製化、2.新商品開発モデル構築、3.企画営業体制の強化、の3つを掲げました。目玉の一つとして、新たにレーザー加工機を導入することで、工期の短縮、顧客ニーズに即応できる生産体制の構築を図りました。また、社長のアイディアを社員がデザインを考える流れが確立され、デザイン専門社員の採用にもつながっているとの事です。経営革新に取り組んだ成果として、計画終了時の付加価値額の伸び率が申請時比で77%、と大きく伸びました。

 さて、この様な経営革新の取組の根底にある社長の思いは、大局的な大きな流れをつかむ、という事だそうです。当社の社員数は現在17名(当時)という事ですが、小回りを利かせながら、組織としてマーケットやテクノロジーの変化に対応しつつ、付加価値の高い商品やサービスの提供に向けて、取り組んでいるとの事です。そして、現在取り組んでいる事の一つがAIへの対応です。当社では、「AIパートナー力を高める」を重要課題として、人材育成等のための重要なツールとしての活用を開始しているとの事です。

 最後に、経営革新計画に対する社長からのメッセージです。「経営革新というと、敷居が高いと感じるかもしれませんが、臆することなくチャレンジしてみるとよいと思います。県や国を始めとした役所の仕事のやり方・進め方を理解することにもつながっていくといった効果もあります。」との事です。

参考:千葉県経営革新計画承認企業 事例集2024
https://www.pref.chiba.lg.jp/keishi/keieikakushin/documents/jireishu2024.pdf

2026年版 中小企業白書・小規模企業白書のご紹介2026年05月31日 10:53

小田原コンサルティンググループの一員として 小田原箱根商工会議所メールマガジンVol.533に寄稿した記事です。

-----------以下、寄稿内容

 2026年4月24日に2026年版中小企業白書・小規模企業白書1)が閣議決定されました。事例として当会議所管内の川田製作所さんが取り上げられている事もあり、その内容を紹介させて頂きます。この白書では、その名の通り、中小企業と小規模事業者に分けてメッセージが出されています。

 中小企業に向けては、「稼ぐ力(=労働生産性)」の強化、を打ち出しています。「労働生産性」を、「付加価値額の増加」と「労働投入量の最適化」とに分けて、解説しています。「労働投入量の最適化」は、よくある、省力化投資やAI活用・デジタル化があげられています。今回の特徴は、「付加価値額のアップ」に力点が置かれている点です。成長投資やM&Aを契機とした事業・組織構造の組み換えなどが推奨されています。勿論、口で言うのは簡単で、実行に移すのは極めて難しい訳ですが、取り組まなければじり貧、というのが、統計的にも数字で表れているとの事です。

 小規模事業者に向けては、「経営リテラシー」の強化・実践が打ち出されています。「原価管理を徹底して行うことで価格転嫁の成功に寄与」、「従業員の労務管理や組織活性化は、人材の確保・定着に好影響」、「品質管理は顧客獲得につながる」といった、言わば当たり前のことがあげられています。当たり前のことを当たり前に行うことの重要性を改めて強調していると感じました。なお、川田製作所さんは、この「経営リテラシー」の強化に関する取り組み事例として取り上げられています。

 この白書の最後には、支援機関による経営支援の重要性や支援人材の能力向上もうたわれています。我々OCGも事業者の皆様と一緒に頑張って行かねば、と思いを新たにしたところです。

1) https://www.meti.go.jp/press/2026/04/20260424005/20260424005.html

自社に関する資料の作成に適するAI 「NotebookLM」2026年02月10日 19:11

小田原コンサルティンググループの一員として 小田原箱根商工会議所メールマガジンVol.526に寄稿した記事です。

-----------以下、寄稿内容

 生成AIに代表される急速なAIの発展とそれを自社の業務に活用しようという動きが拡大してきています。当会議所でも昨年の11月にセミナーが開催され1)、お聞きになられた方も多いかと思います。今回は、クラウドAIサービスの一つ、NotebookLM 2)を紹介します。

 NotebookLMをここでご紹介しようとする動機となっている大きな特徴は、ChatGPTなどとは異なり、NotebookLMにアップロードした「自社資料だけ」を基に、文章、イラスト、動画などを生成してくれる事にあります。これは、一般的にはRAG(Retrieval-Augmented Generation、検索拡張生成)と呼ばれるものです。ご経験の様に、ChatGPTなどは、それらしい回答をしてくれるのですが、その中に間違った事が含まれる事(ハルシネーション)が良くあります。自社技術のPR資料などを作ろうとした場合には、ハルシネーションは問題外です。

 この特徴から、NotebookLMは、自社の紹介資料の作成する際などに非常に強力なツールとなります。例えば、「自社の強みを顧客向けに要約」したり、技術屋が作った「技術寄りすぎる説明を営業やWeb向けに変換」したりする場合に有効です。NotebookLMには、インフォグラフィックスと呼ばれる伝えたい情報を1枚のイラストで「いい感じ」で的確に表す機能や、数分間のショート動画を作成したりする機能が有ります。私も使っていますが、技術をコアにBtoBビジネスを行っている事業者の方々には、まさに目からうろこの、伝わりやすい資料を簡単に作成してくれます。

 現在、お試し程度の量での利用は無料です。有効に活用頂ければと思っています。ただし、現段階では、注意点も有ります。NotebookLM運営会社のGoogleは、アップロードされた情報は外部に漏れないと言っていますが、あくまでもクラウドサービスであり、情報はGoogleのクラウドにアップロードされます。機微な情報は、未だアップロードして使われない方が良いと思います。その点は注意されて使ってみて下さい。

参考
1) https://www.odawara-cci.or.jp/enterprise/seminar/detail.html?smnr_id=119
2) https://notebooklm.google.com/

notebookLMによる動画作成2025年12月13日 12:18

AIツールがどんどん便利になってきています。

使いたいデータだけを使ってくれる生成AI(RAG)も無料で使えるツールが出てきました。
話題のnotebookLMで、自己紹介の動画を作ってみました。

日本語の読みにちょっと変な所があったりしますが、まあ、使えますね。

新政権の総合経済対策2025年11月26日 21:59

小田原コンサルティンググループの一員として 小田原箱根商工会議所メールマガジンVol.521に寄稿した記事です。

-----------以下、寄稿内容

 新政権が発足し、新たに日本成長戦略会議が立ち上げられました。11月10日に第1回の会議が開かれ、その会議資料が公開されました1)。新政権の重要施策については色々と報道されていますが、余り報道されておらず会議資料を直接見ないと分からない内容を、いくつかご紹介します。

 会議資料の「総合経済対策に盛り込むべき重点施策(案)2)」を見ると、良く報道されているAI・半導体、造船、量子等々といった17の戦略分野の他に、以下の8つの分野横断的課題が取り上げられています(分野横断的課題:新技術立国・競争力強化、人材育成、スタートアップ、金融を通じた潜在力の解放、労働市場改革、介護・育児等の外部化など負担軽減、賃上げ環境整備、サイバーセキュリティ)。

 この中で、我々ものづくり中小企業に役立つ内容を、文字数の関係で2つだけ紹介します。
 一つ目は、「新技術立国・競争力強化」の中に、地域の大学などとの連携による研究開発や高付加価値化型の設備投資に関して、税制優遇措置が強化される模様です。
 二つ目は、「賃上げ環境整備」の中に、生産性向上に向けて商工会議所などによるプッシュ型伴走支援体制の強化もうたわれています。研究開発や改革に意欲的な中小企業には朗報と思います。

 この会議の委員には、ものづくり中小企業の代表として埼玉のめっき業日本電鍍工業(株)の伊藤社長が名を連ねておられ、我々の応援団として期待大です。上述の2つの施策はこれまでも有った訳ですが、今回は、より思い切った内容が期待できるのではないかと思います。今後実施される行政からの支援を、アンテナ高く把握され、皆様の事業成長に活かして頂ければと思います。

参考
1) https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/kaigi/dai1/gijisidai.html
2) https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/kaigi/dai1/shiryou8-2.pdf