山本亮一技術士事務所

小田原コンサルティンググループの一員として
小田原箱根商工会議所メールマガジンVol.339に寄稿した記事です。

-----------以下、寄稿内容

　群馬県榛名山麓にある株式会社卯三郎こけしは、平成24年5月～29年1月「キャラクターこけしの企画・製造販売と量産・販売体制の構築」というテーマで、経営革新計画に取り組みました。当該社は、こけし製造工場と多くの創作こけしを展示する工芸館、売店をもつ日本最大級のこけし工房です。ロクロ・研磨・絵付けなど匠の技を間近に見ることができる工場見学や、絵付け体験教室も行っています。

　従来のこけしの需要が年々落ち込んでゆく中、当該社は、年配層だけでなく若い人にも興味を持ってもらおうと、経営革新計画の前から可愛いファンシー系のこけしの製作を始めました。これが好評を得、ミッフィーのこけし製作の依頼を受けました。平成22年銀座で開催された「ミッフィー生誕55周年展」での販売数は、3,000個余りに上りました。これをきっかけに、ミッキーマウスなどのディズニーキャラクターのこけしの製作をスタートしました。経営革新計画は、キャラクターこけしの量産体制を確立するために取り組んだものです。

　当該社の今後のビジョンとしては、量産体制を充実させていくとともに、同社独自のキャラクターの製作にも取り組んで行きたいとのことです。日本固有のお土産であるこけしは、海外からも人気が高く、特に、富士山や舞妓さんといった日本的な柄が描かれた伝統こけしや、侍や忍者などの創作こけしが好評です。今後は、更にデザインを変えた新製品を開拓し、輸出の拡大と、海外旅行者への販売拡大を強化してゆきたいとのことです。

(出典:平成25年度群馬県経営革新計画 成功事例集 より要約)
http://www.gunma-keiei.jp/ichiran/usaburo.html